築50年を超える9階建て分譲マンションの屋上防水工事です。工期は3か月でした。
前回の防水工事をいつ行ったのか、どんな工法だったのかも分からないという状態からのご依頼です。
他社の見積りとの違いは、金額ではなく施工範囲でした
他社様のお見積りと金額はだいたい同じでしたが、PHRまで防水施工してくれる業者が少なく、対応できる場合も費用がかさむということでISSEIにご依頼いただきました。
PHRとは、エレベーターの巻上機室や階段室がある塔屋の、さらに上にある屋根・屋上スペースです。人や資材の出入りを想定して造られていないため、階段も脚立も使えません。ここが後回しにされると、建物のいちばん高い場所から雨水が入り続けることになります。
ISSEIは高所作業でロープアクセスを日常的に使っています。その技術をそのまま資材の搬入に転用したので、PHRまで無理なく施工できました。
塗膜防水ではなく、通気緩衝工法を選んだ理由
採用したのはサラセーヌの通気緩衝QV工法です。何度か雨漏りを起こしている物件のため、下地に水分が残っている可能性が高く、他社様の見積りにあった塗膜防水では膨れて浮いてしまうと判断しました。
- 密着(塗膜)防水 … 下地に水分が残っていると、その水蒸気で防水層が膨れて浮く
- 雨漏りの履歴がある建物では、下地が乾いている前提が成り立たない
- 通気緩衝工法 … 下地との間に通気緩衝シートを挟み、水蒸気を逃がす
- シートの上からウレタン防水層を2層重ねる
判断が正しかったことは施工中に裏づけられました。形状の都合でシートを貼れなかった部分では、実際に塗膜の浮きが発生していたのです。全面を塗膜防水にしていたら、同じことが屋上全体で起きていたことになります。
いちばんこだわったのは、完了後の膜厚計測です
ウレタン防水は、規定の厚みが確保できて初めて設計どおりの耐久性になります。塗った直後は見た目では判断できません。
そこで施工完了後に塗膜厚を計測し、自社の規定値に満たない箇所は追加で再度防水施工しました。手間はかかりますが、もう二度と雨漏りさせないためにはここを省けないと考えています。
「前回いつ直したか分からない」からご相談ください
築年数の経った建物では、記録が残っていないことのほうが普通です。まず今の状態を調べ、どの工法が適しているかをご提案するところからお引き受けします。ISSEIは足場が組めない場所・人が近づきにくい場所への対応を得意としています。
施工の様子









